TORIBO contest 2023 前半期 第21節 3x3 FMC 思考過程 (21moves)

 今週のトリコンでは21手がでました。そこそこいい記録なので思考過程を残します。そこそこいい記録とは言いましたがNRを狙う上では安定して出さなきゃいけない手数なんですよね…(無理)

scramble: R' U' F R' F2 D2 U2 L R2 D2 L2 D L U' R B2 R B D L B' R' U' F
solution: B U2 R' D' L' D B2 U2 B2 L2 R' F2 D2 L D2 L' D2 R' F U L2 (21moves)

B (L2 U' F') // EO (4/4)
U2 R' D' L' D // DR (5/9)
(L* B2 L B2 R'* U2 B2 R) // HTR (8/17)
(L2 F2 D2 R2 L2** B2) // first solution (6/23)
*=(M), **=(M2) // finish (6-8/21)

 今日も余談を話すと、最近レポートやサークル活動でLaTeXをかなり頻繁に使っていて、この記事を書いているときも、改行するときに、ただエンターキーを押せばいいものを、癖で\\(改行のコマンド)と打ってしまいます。同じ経験あるよ~って方いたらぜひ教えてください\\

 スクランブルの第一印象としては、good edgeが多く、よさげなスクランブルに思えましたが、探索を続けるにつれ良いDRがほとんど見つからなず、難しいスクランブルに感じました。
 FB軸からは3手EOが得られましたが、1手でDR-XeYc(=RZP)にならないので、R' DとしてRL軸DR-4e4cの形を作りスイッチしました。すると、RL軸DRではなくUD軸DRが作れました。

B D B // EO (3/3)
R' D // RL軸DR-4e4cのつもりだった (2/5)
(F2 R) // UD軸DR-4e4c (2/7)
D' (D2* L'* F2* D2 R) // DR (6-2/11)

 結果出来上がったのはUD軸DRだったので、5手目のDを無くして11手DRを得ました。ここで用いたDRトリガーに関して、このトリガーには派生手順(例えば、*を付けたところはどこでも2重回しにしてよいので、2^3=8通り以上)がたくさんあるのですが、コーナーがほぼ同じものばかりなので、たくさんのパターンを試してもDRのクオリティが上がりにくいです。私はこの試技では、スクランブル的にあまり他に良いDRが作れなさそうだと感じていたので、BBの線も考えて一応全パターンを試しましたが。

 ノーマルでもインバースでもFB軸以外のEOからはDRがあまり作れませんでした。そんな中、以下のEOからは短いDRが比較的多く見つかりました。

B (L2 U' F) // EO (4/4)
 
 EOと同時にDR-2e3cになっているだけでなく、インバースからなら(L2 R D' L D)でDR完了です。コーナーはあまりよくはないですが9手なら探索する価値はありそうです。実際に頑張って探索したところ、以下のようなスケルトンから25手が得られました。

B (L2 U' F) // EO (4/4)
(L2 R D' L D') // DR (5/9)
(L' U2 R D2 R2 F2 B2 R F2 L' F2* B2) // 2e2E (12-1/20)
*=(F2 L2 U2 F2 L2 F2 U2 L2) // finish (8-5/25)

 開始30分ほどで25手なのでまあまあといったところですが、何も保険がないよりは圧倒的に精神的に楽になります。続いて、EOの直後にスイッチすると、こちらも短いDRが得られました。

B (L2 U' F) // EO (4/4)
R D' L' D // DR (4/8)

B (L2 U' F) // EO (4/4)
U2 R' D' L' D // DR (5/9)

 2つ目のDRは1つ目のDRにsingle insert(死語じゃないよね)をしたものです。3手に対するこのsingle insertは、コーナーに影響するのでなるべく試すべきです。今回はどちらからもコーナーの良いDRは得られませんでしたが。

 1つ目のDRの方が手数が少ないのでとりあえず探索します。インバースで(R' U2)としてコーナーをましな状態にしてから、ブロックを作るべくL D2 L B2として、コーナー手順に沿ってD2 L2 D2 F2 L' F2 R2とすると、3e3Eのスケルトンができました。手数は多そうだとは思ったものの、とりあえず指インサートすると、そこそこ大きなキャンセルが見込めそうです。RNISSでインサートを行い、24手を得ました。

B (L2 U' F) // EO (4/4)
R' D' L' D // DR (4/8)
(R' U2) L D2 L B2 D2* L2 D2 F2 L'*** F2 R2 // 3e3E (13/21)
*=D2 B2 U2 R'** F2 U2 B2 L' // 3E (8-5/24)
**=M, ***=M' // finish (4-4/24)

 この時点で残り20分ほど。sub25なのでとりあえず及第点ですがこれでは満足はできません。探索していなかった9手DRを探索します。ノーマルからではよさげなスケルトンが作れなかったので、インバースから探索。コーナー手順通りに(L B2 L B2)としたところでHTRが見えたので、(R' U2 B2 R)でHTR。FB軸DRと見なすとすぐにfinishが見えました。

B (L2 U' F') // EO (4/4)
U2 R' D' L' D // DR (5/9)
(L B2 L B2 R' U2 B2 R) // HTR (8/17)
(L2 F2 D2 R2 L2 B2) // first solution (6/23)

 これで23手獲得です。しかも、RL軸DRから作ったHTRでR moveとL moveが隣接している箇所があります。残り時間が2、3分しかないので急いでスライスを探します。結果以下のような最終解答になりました。制限時間ギリギリの21手でハラハラしました。

B (L2 U' F') // EO (4/4)
U2 R' D' L' D // DR (5/9)
(L* B2 L B2 R'* U2 B2 R) // HTR (8/17)
(L2 F2 D2 R2 L2** B2) // first solution (6/23)
*=(M), **=(M2) // finish (6-8/21)

 RとLが隣接しているところは残りましたが、スライス的にはoptimalだったようで安心しました。

 試技後にcube explorer君と談笑していると、彼がDR後実質11手の解答を見つけてきました。

B (L2 U' F') // EO (4/4)
U2 R' D' L' D // DR (5/9)
D2 F2 D2 L2 R' U2 R' B2 R U2 F2 R' // finish (12-1/20)

 これが見つけられれば20手ですか…。とはいえやはりすでにできているブロックを壊すパターンは人間には見つけづらいものですね。この手順ならインバースからならもしかしたら見つけられたかもしれませんが、まあこの微妙なDRでoptimalから1手差なら悪くないんじゃないですかね。ただ、この手順を見つけられないと神にはなれないんでしょうね…。 

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