DR修行中の修行日記

  こんにちは、kzyといいます(読み方は想定していません)。FMCしかできない者です。

 これは、FMC Advent Calendar 2020の16日目の記事です。ちょうどFMCのWR singleの日付、というとてもしょうもない理由でこの日付を選びました。

 昨日の記事は、ろーだいさんによるこちら。日本でFMCが普及したのが比較的最近だというのを聞くと、自分たちが上級者から様々なテクニックを学べるのが本当に幸運なことだと実感させられます。

 明日の記事は、神として有名なうえしゅうさんによる「なんかやった」だそうです。日本初&唯一の神でいらっしゃる方ですからsub God's numberを期待しましょう。


自己紹介(自分語り)

 このような記事を書く機会もあまりないので、自己紹介(自分語り)をします。まあまあ長い&つまらないのですっとばして下さい。

 スピードキューブを始めたのは2018年の秋頃です。丁度今までキューブ歴2年くらいですね。ルービックキューブ自体は、その前にも何度か揃えられるようにはなっていたのですが、本格的にスピードキューブとしてやるようになったのはこの頃からでした。初めてかった競技用キューブのなめらかさに、とても興奮したのを覚えています。現在は手入れをしていないGAN356XSの引っかかりに憤りを覚える始末。

 初めての大会はJapan Championship 2019でした。参加種目は3x3のみ。この頃ao100が11秒強でしたが、初めての公式記録がao5 12.94で微妙な気持ちになったのを覚えています。この頃は、多分割等の他の種目も、他のキューバーと繋がるSNS等もしていなかったので、初めてキューブの集まりに参加し、こんなにもたくさんのキューバーがいるのだと知って驚きました。

 年が開け、人生2回目の公式大会、Kanazawa Open2020に参加しました(高校受験2週間前だったというのは秘密)。この頃は、4x4や3x3OH等、3x3以外の種目もある程度は練習していたので、2x2を含めた4種目全てに出場しました。

 この頃は既に3x3のao100はsub11していたのですが、緊張のためかao5 11.76という記録に。4x4は逆に緊張が上手く働いたのか、当時の平均が55秒くらいだったのに、初めての公式平均記録がsub50してしまいました。3x3OHも、スクランブル運により、ao5 18.87という、当時の自分にとってはかなりの好記録を得ました。そして、それぞれの記録がギリギリ決勝進出ラインに届かず、全ての種目の決勝を、スクランブラの隔離部屋で、耳のみで鑑賞していました。

 そして、この大会で、うえしゅうさんやさじーさん、まっしゅさんといった有名な方々を含めた様々なキューバーとの交流を得ることができました。また、キューバーの方々がツイッターで繋がっていることも知りました。

 そして、この大会の後から、FMCを本格的にやるようになりました。WRCCのFMC解説を読んでブロックビルディングのテクニックを身につけ、トリコンに毎週参加しました。sub40が安定して出るようになり、シーズンポイントも貰えて、沼に落ちていきました(この頃はどんどん記録が縮んでおもしろかった)。

 5月頃からはDomino Reduction(以下DR)の勉強を始めました。初めのうちはDNFを繰り返していましたが、一月ほどでsub30が安定するようになりました。この頃からは殆どFMCしかしていなかったので、スピード競技が弱体化していました。FMCのPBが伸びていく間に、3x3のPBは変化なし。しかし、最近久々に3x3をやったら、なぜかノリでao100 sub10してしまいました。やっぱキューブ大好き。

 以下、思考過程(もどき)を書いて行きますが、内容はFMC未経験者には分かりにくくなっているのでご注意ください。DRについて興味のある方は、是非私の書いた解説記事をお読み下さい。


1試技目

 まずは解答から。

scramble:R' U' F R2 U R2 U F2 L2 D' R2 U B2 U' L' U F' L R2 D' F' L' R D' R' U' F

solution:D' R' D F R2 F D2 B' R2 B R2 B L2 F2 R2 F' L F' D2 F'(20moves)


D' R' D//EO(3/3)

(F D2 F L')//DR(4/7)

(B' U2*F+L2 B' L2 F+R2 B'+R2 F')//2e2e(11/18)

*=U2 B2+U2 F2 D2 F2(6-4/20)

+=S'(8-8/20)


 では、順に思考過程を追っていきます。最初にスクランブルしてみて感じたのですが、EOがかなり良い! どの軸をとっても、比較的少ない手数でEOを揃えられます。DR使いにはありがたいスクランブルです。

 いつも通りFB軸EOから確認。B2 L2 U2 Fなど、順番の入れ替えやFB面の選び方で8通りの4手EOが得られます。そのうちいくつかはCOへの影響が同じになるのですが、見分け方が分からないので、とりあえず片っ端から探索。

 ノーマルのFB軸EOから、スイッチも含め4つほどの12手DR(B2 L2 U2 F U2 D2 F2 U R F2 Rなど)を見つけましたが、どれもコーナーが微妙。8つのEOのうち、6つ目で探索をストップしてRL軸EO探しに向かいました。

 RL軸ではbad edgeが2つ。L' B' LでEOが揃いますが、COがよくない。EO前のB2やD2などのsingle insertも実らず。

 続いてUD軸EO。こちらもbad edgeが2つ。D' R' Dとすると、ラッキーなことに、FB軸、RL軸ともにDR-4e4c。特に、FB軸では、L2 U2 B' F2 Lで8手DR。コーナーは微妙ですが、8手ならsub25が狙えるだろうと思いつつも、念のためEO後にスイッチしてみます。

 スイッチ後もラッキー。F D2 F L'で7手DR発見。本当ならすぐにでも採用DRにしたいところでしたが、生憎このケースのCF手順を知らない…ので保険DRとして残しておきます。

 その後、インバース含め、全ての4手以下EOを調べ終わり、良いDRが見つからず、結局先程の7手DRに戻ってきました。CF手順が分からないので、とりあえずBBして、3c3e等のスケルトンを作ることを考えます。

 DR後、インバースで続けて、B' U2 Fで222、L2としてペアを増やすと、ラッキーなことに基本的なCF手順に落とし込むことができました。以下、B' L2 F R2 B' R2 F'とすると、なんと18手2e2eのスケルトンを得ました。その後、E層(ここではS列)を無視したインサートにより、20手の3eスケルトンができました。

scramble:R' U' F R2 U R2 U F2 L2 D' R2 U B2 U' L' U F' L R2 D' F' L' R D' R' U' F

D' R' D//EO(3/3)

(F D2 F L')//DR(4/7)

(B' U2*F L2 B' L2 F R2 B' R2 F')//2e2e(11/18)

*=U2 B2+U2 F2 D2 F2//3e(6-4/20)

 キャンセルを書き直すと、DR以下、

(B U2 F2 D2 F' L2 B' L2 F R2 B' R2 F')//3e(13/20)

 となります。以下、E層への影響を変えるためにFB面の選び方を変えて(ところどころ2層回しにして)フィニッシュ。

 ラッキーなことに手数を増やさずにフィニッシュしたので、20手の解答を得ました。なんと2nd PBタイ。幸先がよい。

solution:D' R' D F R2 F D2 B' R2 B R2 B L2 F2 R2 F' L F' D2 F'(20moves)

 余談ですが、私はこのソルブのおかげで、初めてFMCでao12sub24を達成しました。やはりFMCは運


2試技目

scramble:R' U' F D F R B2 U2 D' R B' R D' B2 U' B2 L2 U2 R2 D B2 R2 B2 L2 R' U' F

solution:D B2 D F2 U F2 D2 F2 L2 U2 F2 R2 D2 F2 R' D B2 U' F2 R' U' F' L' R' D2 B'(26moves)


(B D2 R L F)//EO(5/5)

(U R F2 U B2 D' R)//DR(7/12)

D B2 D F2 U//HTR(5/17)

F2 D2 F2 L2 U2 F2 R2 D2 F2//finish(9/26)


 2試技目は1試技目と打って変わって、4手以下のEOが全然見つかりませんでした。試技中のめんどくささも手伝い、まともに探索したDRは採用DRのみでした。

 インバースで12手DRを見つけてから、CF手順通りに、F2 R2 D B2 D' B2 D'でコーナーは揃いますが、エッジが合わず、F2した後にノーマルにスイッチしてみます。

 CF手順通りに、D B2 D F2 Uとするとコーナーが揃いますが、よく見るとHTRになっています。インバースのF2とR2はHTRに影響しないので、結果的に、ノーマルで5手のHTRを得ました。

scramble:R' U' F D F R B2 U2 D' R B' R D' B2 U' B2 L2 U2 R2 D B2 R2 B2 L2 R' U' F

(B D2 R L F)//EO(5/5)

(U R F2 U B2 D' R)//DR(7/12)

D B2 D F2 U//HTR(5/17)

 以下、色々試して(記事を書くことへの怠惰心の出現)、F2 D2 F2 L2 U2 F2 R2 D2 F2で26手の解答を得ました。

solution:D B2 D F2 U F2 D2 F2 L2 U2 F2 R2 D2 F2 R' D B2 U' F2 R' U' F' L' R' D2 B'(26moves)

 HTRはインサート不要なので、面倒くさいと思ってるときに使いがち。


3試技目

scramble:R' U' F U' B2 R2 F2 D R2 U' F2 D' F2 L2 R B' F2 L' D B' D L2 U' R' U' F

solution:R2 F2 R' U2 R U2 R' F2 B2 L U2 R' F2 R B L' B' R L' F' U2 D R L U F(26moves)


(F' U' L' R' D')//EO(5/5)

(U2 F L R' B L B')//DR(7/12)

(L'*U2 R B2 L' U2 D2 L%U2 L'*B2 L'*R2 B2 L2&)//first solution(15/27)

*=M

%=M'

&=M2(8-9/26)

 3試技目はなかなか鬼畜スクランブルでした。4手以下のEOが一つも見つかりませんでしたし、12手以下のDRは、採用したのを含めて3つほどしか見つけられませんでした。

 その中でも、辛うじてCF手順が8手以下(個人的には20手のスケルトンを得られるので一つの目安としています)だったのが、採用DRでした。

 DR以下、CF手順通りに、L' U2 B2 R F2 L2とするとコーナーが揃いますが、エッジが悪いので、DRまで戻り、再びL' U2としてから、R B2とするとペアが2つできます。続いてL' D2で222をつくり、なるべくブロックを壊さないように、U2 L U2とすると、インサートなしフィニッシュの形が見えました。L' B2 L' R2 B2 L2で27手のfirst solutionを得ます。

(F' U' L' R' D')//EO(5/5)

(U2 F L R' B L B')//DR(7/12)

(L' U2 R B2 L' U2 D2 L U2 L' B2 L' R2 B2 L2)//first solution(15/27)

 まだスライスがインサートできそうなので、3行目を逆回しして解いていくと、1手減らすことができました。結果、26手の解答になりました。時間が残り少なかったので、ここで終了です。試技数が増えるにつれ、思考過程が雑になりがち


感想

 結果は、20,26,26=24.00となりました。完全に単発パンチ👊というやつですね。mo3だけで見ればsub25したので悪くはないですが、あまり安定した記録の残し方ではなかったので、課題が残る3試技でした。

 最後に、この企画を計画、運営してくださった、うえしゅうさんとたむそんさんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

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