CFOPで本気FMC
こんにちは、kzyと申します。名前の読み方は想定しておりませんので申し訳ありません(何の話)。
この記事はFMC Advent Calendar 2020の12日目の記事です。企画・運営をしてくださった、たむそんさんとうえしゅうさん、楽しい記事を書いて下さるキューバーの皆さんに感謝。
昨日の記事は、まっしゅさんによるこちらの記事です。自分は全種目erの対義語のような存在なので、なんでもできる方々を尊敬しております。
明日はトリコンで17手←(゚Д゚)ハァ?を出したことで有名なRkid氏の記事です。mo3 sub25を目指すとのことで大いに期待!
今回はタイトルにあるとおり、普段はDR(=ドミノ・リダクションの略。FMCに用いられる解法の一種)しか使わない私が、CFOPでFMCをしてみました、というものです(一回やってみたかったというのは秘密)。
この記事の目的の9割は自己満足ですが、残りの1割は、FMCのハードルを下げることにあります。FMCでしか使われないような、複雑なテクニック(NISS、コミュテータインサート、DRなど)を使わなくても、それらしい記録が出せる、ということを感じてもらえればいいなと思っております。
意識したことは、なるべくたくさんのパターンを試すこと、あまりスピードソルブに使わないような手順も試すこと、そして何よりラッキーを引くことです。そのため、一応はC→F→O→Pという順番には従っているものの、「これはもはやBBやないかい!!」と言われると何も言い返せません。悪しからず。
ちなみに、この記事で紹介されている解答は、私の本命解答(制限時間内に全力で提出した解答)ではありません。私の本命解答(&本命記事)は16日の記事で公開しますので、そちらも是非ご覧下さい。
それでは、各試技の解説へ移ります!
※以下の記事は、スクランブルをU面白F面緑で施した標準配色で進んでいきます。その他の配色の方々は面倒かもしれませんが、その都度読み替えてください…
1試技目
scramble:R' U' F R2 U R2 U F2 L2 D' R2 U B2 U' L' U F' L R2 D' F' L' R D' R' U' F
solution: x2 L2 F2 B2 D2 F2 B2 U2 L U L2 U L U B' U B U' R' U' R2 U2 R' U2 R U2 R2 U' F' U F R L2 U' F' B L2 F B' U' L2(39moves)
CFOPでFMCをするので、まずクロス色を決めます(スピードソルブをするときは白クロスオンリーですが)。
決め手となるポイントとしては、
①手数が短い
②F2Lへの繋がりがよい(xcross等が望ましい)
が重視されます。このスクランブルでは、白クロスが作りやすいです。分かりやすくするために、まずx2としてクロス色を下にもってきます。
このスクランブルではクロスの作り方は何通りもあり、なるべく多く試しました。このうち、L2 F2 B2 D2 F2 B2で、同時に青橙ペアをIT化できたので、採用します。このペアをただインサートしてもつまらないので、U2 L U L2 U Lで、同時に緑橙ペアもIT化。これはU B' U Bとインサートすると赤緑ペアが同時にIT化できます。そのまま流れでU' R' U' Rでインサート。
4つ目のペアはなかなか大切なポイントです。CFOPにおいて、自由度の低いLLには、手数がなので、なるべく多くのパターンを試してラッキーを引きたいところ。できればスキップ、無理でも8手以下のOLLやUperm、Aperm(これらはPLLの中で最短の9手)などが望ましいです。
次のペアは普通にR U2 R'でIT化し、U2 R U2 R'でインサートすると、6手OLL。これはラッキー。R' U' F' U F Rで、最初の1手がF2Lの最後の1手とキャンセルし、結果的に5手でOLLが完了。
PLLはUpermになりました。Upermは9手の最短手順(スピードソルブでは使わない)を知っていたので、 OLLと合わせると、合計14手でLLが済みました。
以下、FMCっぽい説明を置いていきます。左側に手順、//の右側にはその手順の説明、カッコ内にはそこにかかった手数と、そこまでの合計手数が書かれています。
x2 L2 F2 B2 D2 F2 B2//cross(6/6)
U2 L U L2 U L//F2L#1(6/12)
U B' U B//#2(4/16)
U' R' U' R//#3(6/22)
R U2 R' U2 R U2 R'//F2L(4-1/25)
R' U' F' U F R//OLL(6-1/30)
L2 U' F' B L2 F B' U' L2//PLL(9/39)
ちなみに、中級者や上級者の解答でよく見られる、カッコ内に書かれた手順は、NISSというテクニックを使った際に見られるものです(完全に余談)。
2試技目
scramble:R' U' F D F R B2 U2 D' R B' R D' B2 U' B2 L2 U2 R2 D B2 R2 B2 L2 R' U' F
solution: R B D F B' D' L U' L2 U2 L U L' F' U2 F U2 F' U2 F U' L U2 B U B' U' B U' B D B' U2 B D' B' U2 B' U2(39moves)
このスクランブルは黄色クロスが作りやすいです。D面黄色、F面緑のまま、Rとすると青橙ペアもできます。そのままB D F B' D'とするとクロスとペアができます。L U' L'でインサート。
2番目と3番目のペアは、我ながら変わったインサートをしました(後でPLLスキップが起こったので)。
L' U2 Lで緑橙ペアをIT化し、U L'としたところから、緑橙ペアのインサートを一旦中断し、赤緑ペアを、F' U2 F U2 F' U2 Fとしてインサートします。そのまま、残しておいた緑橙ペアを、U' Lでインサート。赤青ペアも無事に残っています。
ここから普通にインサートしても、先が続かなかったので、U2 B U B'というWinter Variation等で使われそうな動きを入れてから、U' B U' B'とインサートすると、ラッキーなことに、OLLの最初の1手がF2Lとキャンセルし、PLLスキップで39手の解答が出来上がりました。
R B D F B' D'//cross(6/6)
L U' L'//F2L#1(3/9)
L' U2 L U L' F' U2 F U2 F' U2 F U' L//#2(14-1/22)
U2 B U B' U' B U' B'//F2L(8/30)
B2 D B' U2 B D' B' U2 B' U2//LL(10-1/39)
普通ではしないようなF2Lの方法を使うのは楽しいです(病気)。
3試技目
scramble:R' U' F U' B2 R2 F2 D R2 U' F2 D' F2 L2 R B' F2 L' D B' D L2 U' R' U' F
solution: x F L' B' R U R F2 L' F D U L U L' D' U L U' L2 U' L U' L' U2 L R2 U' F B' R2 F' B U' R2 U'(35moves)
既にc/eペアが2つ出来ています。両方に青色が含まれているので、青クロスを採用。xとして青をD面に持ってきます。
F L' B' R2 F' L'でxcrossができますが、これだと黄橙ペアが微妙な位置に残ってしまいます。代わりに、F L' B' R U R F2 L' Fとすると、上手くdouble xcrossが出来ました。
続いて、キーホールの要領で、D U L U L' D'とすると、同時に白橙ペアがIT化されます。U L U' L'で19手F2L。
OLLは左右対称suneですね。L' U' L U' L' U2 Lとすると、Uperm。結果、7手(sune)がF2Lと1手キャンセルし、6手+9手(Uperm)+AUFで実質16手でLLを済ませられたので、35手の解答になりました。
x F L' B' R U R F2 L' F//double xcross(9/9)
D U L U L' D'//F2L#3(6/15)
U L U' L'//F2L(4/19)
L' U' L U' L' U2 L//OLL(7-1/25)
R2 U' F B' R2 F' B U' R2 U'//PLL(10/35)
3試技目ということもあって慣れたのか、割と良い記録がでました。
まとめ
結果、39,39,35で平均37.67です。平均NR36相当ですから、まあ悪くはないのではないでしょうか。この記事がきっかけとまでは言いませんが、アドカレ等の機会をきっかけに、FMCの裾野がより広くなることを期待しています。
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